2021/02/09撮影
ZWO ASI294MC Pro / TAKAHASHI FSQ106ED+F3RD / TAKAHASHI EM200 MTS-3
Gain: 120 / Exposure: 10sec@25 + 60sec@25 + 180sec@60 合計3時間25分25秒
冬の夜空を彩るオリオン座は、21個しかない1等星(*太陽・月・惑星を除く)を2個も含んでいる、まさに全天を代表する星座と言っても過言はないでしょう
きれいに並んだ3つ星を長方形が囲んでいる、イメージが掴みやすい端正な形は星座にあまり馴染がない人でも目につくのではないでしょうか
2019年から2020年にかけて、オリオン座の1等星の一つであるベテルギウスが極端に減光し、赤色巨星の老星であるベテルギウスが超新星爆発を起こすのではないかと、まことしやかに囁かれていたのは記憶に新しいです
この写真を撮った時は、ベテルギウスも光度を戻し立派なオリオン座を写すことができました
話がそれますが、もしベテルギウスが超新星爆発を起こした場合、昼間でも見ることができるほどの明るさを数か月持続した後、残骸を残して消えてしまう事になるようなのですが、それに立ち会うことができるのであれば、人の一生が80年程と考えた場合、とてつもなくラッキーだと思う一方、オリオン座の一角がなくなってしまうのは、これまたとてつもなく残念な出来事になるのだな、、となんとも煮え切らない気持ちになってしまいます
M42は通称「オリオン大星雲」と呼ばれています
オリオン座は勇者オリオンがこん棒を振りかざしている姿が星座絵で描かれていますが、三ツ星はオリオンの腰部分、そしてM42はオリオンが腰から提げている剣にあたります
肉眼で見ると三ツ星の左下に小さな三ツ星(小三ツ星)を確認できますが、その中央がM42になります
望遠鏡で覗いてみると、鳥が羽を広げたような姿はなかなかの感動ものです
星雲の中心部にはトラペジウムの4重星があって、生まれつつある星をはっきりを見ることができます
アマチュアクラスの望遠鏡で、観察できる数少ない星雲です
星雲の中心部にはトラペジウムの4重星があって、生まれつつある星をはっきりを見ることができます
アマチュアクラスの望遠鏡で、観察できる数少ない星雲です
オリオン座付近はHⅡ領域と呼ばれていて、銀河の中でも星間物質(分子雲)が濃厚な場所で、現在進行形で星を形成している現場になるため、よく「星のゆりかご」と呼ばれることがあります
今回、南伊豆の澄んだ南天に望遠鏡を向け、3時間を超える露出を無難にこなし、M42の周りに広がる分子雲を撮影することができました
Photoshopでレタッチをしながら、赤黒い分子雲が浮かび上がってきたときは、ちょっと感動ものでした
Photoshopでレタッチをしながら、赤黒い分子雲が浮かび上がってきたときは、ちょっと感動ものでした
中心部のトラペジウムも描写したかったので、10秒と60秒のカットも混ぜてみたのですが、まだ検討の余地はありそうです
M42を中心としたオリオン座周辺は、夏のサソリ座周辺のカットとともに、天体写真撮影の醍醐味を味わえるとてもホットな撮影対象です
@.ichi