2012/07/25撮影
Nikon D300 / AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
f 3.4 / ss 1/250sec / ISO 200 

南アルプス赤石岳を代表する高山植物の筆頭は、何といってもこのハクサニチゲだと思います
北沢源頭のカールを埋め尽くす、ハクサンイチゲとシナノキンバイの群落は、荒川前岳のお花畑ほどの規模ではありませんが、何度訪れても椹島からの登高の疲労を癒して、僕の目を楽しませてくれます
稜線まで、そして山頂まであと少しのこの地点で、岩肌に染み出る清流で喉を潤し、ほんのひと時放心するのが大好きな時間です

ハクサンイチゲは、高さ30cm程度の草本で、茎には細かな毛が生えています。花期は5月から6月で、白い花を咲かせます。花の中心には、多数の黄色い雄蕊があり、周りには5枚の花弁があります
高山植物として知られるように、高地に生育するために、耐寒性や耐乾性が強く、厳しい環境下でも生き延びることができる、可憐な容姿とはうらはらにとてもたくましい植物です

初夏、梅雨の豊富な雨水と温暖な日差しに誘われて咲き誇る高山植物たちは、赤石岳の厳しい自然環境の中でほんの一瞬だけ輝く時間を謳歌しているのでしょう

森林限界を越え、荒々しい自然の力強さに畏怖をおぼえ、標高を上げるごとに目前に広がる景観を楽しみ登った赤石岳の思い出、、
その傍らには、いつも白い小さな花姿が残っています



@.ichi

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